岩本町『金山神社』

歴史・由来の立て札

昭和通りから路地をちょっと入った所(一方通行なので車の場合は注意してください)に金山神社があります。

千代田区岩本町のビルの谷間に埋もれているように見えますが、存在感は十分です

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江戸時代、この界隈は鍛冶職人・金物職人など多くの店を構えていた為、神田金物通りや鍛冶町など金物や鋳造に関連した地名が残っています。

金山神社はこの界隈の金属加工業、金属商の人々によって祀られた神社で、昭和初期の創建なので歴史はそう古くはありません。

毎年11月7・8日は商売繁盛の祈願をする「鞴祭り」が行われます。
大きな祭りではないので町内の方々や関連・関係者の方々で厳かに行われていますが、7日の宵の宮はかがり火が焚かれ、8日には大祭が行われます。

因みに鞴(ふいご)とは空気を送る道具の事です

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『金山神社 御由緒』

祭神 金山彦命 金山姫命
祭典日   一月八日 新年祭
      五月八日 春祭
     十一月八日 例大祭(鞴祭)
古典によれば二柱の御祭神は伊勢に鎮座される天照大神の御兄姉神にあたられ、古来採鉱、冶金、鋳造、鍛冶等、広く金属関係一切を司られる祖神と仰がれ給い、御神徳は洵に広大無辺にして、剣の神感からは破魔除災の神として、亦金宝の霊感を以って厚く金運招福の神と崇敬されてきた大神様にあらせられます。
我が金属業界の遠い祖先等は、この高き御神徳を敬仰して、総本宮にまします岐阜県不破郡鎮座の元国幣大社南宮大社より御分霊を奉遷して、各地に金山神社を創建奉祀して来た処、東京金物同業組合に於いても昭和年代の初頃より御分霊を組合事務所に奉斎して厚く崇敬の誠を捧げてきました。併し第二次大戦の災禍に遇って祭祀中止の止む無き仕儀と成りましたが、崇敬心聊かも変わることなく平和の世を迎えるに及んで、直ちに業界挙げて神社再建の計画を興し、広く奉賛会を結成して由かり不快この地を鎮座地に選び定め、昭和27年秋10月新たに総本宮より御分霊を奉迎して假殿に奉安申し、社殿造営工事は着々と進められ、二ヶ年に及ぶ歳月をかけて目出度く本殿以下現社殿の諸工事を竣工致しました。昭和29年11月8日、由緒不快鞴祭の吉日を卜して御鎮座奉祝の大祭を盛大に斎行なし、以来宗教法人の神社として年々の祭儀を厳粛に奉祀して今日に至りました。
茲に御鎮座30周年の意義深き年を迎えるに当り帝都中枢の地に鎮座される金山神社の御神徳愈々御栄えまし敬い奉る業界の末永き和協共栄をひたすら祈念して、謹みて御由緒記を建立いたす次第であります。
昭和五十七年十一月八日
金山神社崇敬会(掲示板より)

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